the HIATUS-人間の根源に訴える新感覚ロック- [おすすめ邦楽ロックバンド紹介]

the HIATUS

活動休止中の伝説的ロックバンドELLEGARDENのフロントマン細美武士が中心となって立ち上げた

 

独自のオルタナティブ路線を突き進む怪物ロックバンド。
こだわりにこだわりぬいた音とメロディーが作る「世界観」が前面に出ている。
それでいて誰しもが持っている郷愁感や時間が進んでいくことへの諦めといった、人間が根源的に持っている「切なさ」がこのロックバンドが創る音楽にはあって、不思議なポップさがある。
アーティストと呼ぶにふさわしい芸術的なロック。
個人的には、その根源的な感覚に訴える音楽が世界にどう迎えられるか見てみたい。
世界に誇れる邦楽ロックバンド!!

 

特徴が変遷してるから、「これ」っていうのを紹介しにくい。

 

 

楽曲は、初期こそELLEGARDENらしい疾走感あふれる曲が多かった。
初リリース作品「Trash We’d Love」に収録されている「Centipede」は切なさを伴う疾走感があり、超かっこよかった。ライブでやらなくなってしまったのが残念。
Trash We’d Love
ただ、その時からエルレらしい、疾走感とは対照的な「愛する人を失う」ような歌詞ではなく、
音やメロディーに世界観を添えるような、楽器の一つともいえる歌詞が特徴的。
また、鍵盤の音がきれい。

 

 

一つのターニングポイントなっているのが初E.Pにある「Insomnia」」Insomnia[the HIATUS]
「Ghost In The Rain」ツアーで披露される予定だったのだが、ツアー初日になっても「まだ作りこみたい」ということで急遽演奏はなしになり、追加公演でようやく披露された一曲。
大胆なストリングスアレンジがあり、曲の構成、スケールなどこれまでとは一線を画すエモロックの究極系。超おすすめ曲!
ライブでも必ずと言っていいほど演奏される。


そしてハイエイタスというジャンルが、ある意味確立されたのが3rdの傑作フルアルバム「A World Of Pandemonium」だったと思う。
A World Of Pandemonium[the HIATUS]
疾走感とは一線を画し、BPMもその他のロックバンドと比べると遅めかもしれない。
でも、確実に心に入り込む。
「A World Of Pandemonium」の楽曲を軸にThe Afterglow Tourというオーケストラを従えたツアーが行われるほど。ハイエイタスの世界を伝えるのにオーケストラという「メンバー」を加えて行われるのは、最高の選択だった。The Afterglow Tour 2012 [DVD]

ストレートなロックを求めている人は退屈に感じるかもしれない。でも普段ハードロックしか聴かないというような人にもおすすめしたい。
洋楽にも邦楽にもない世界がある。聴きこめば聴きこむほど世界に吸い込まれる感覚は一度味わうべき!!

 

その後、「Horse Riding」をリリースして、まだまだハイエイタスが開拓する音楽があることを印象付けている。(→the HIATUS / Horse Riding  [おすすめ邦楽ロックレビュー・感想]
Horse Riding EP[the HIATUS]

 

 

ライブは壮大なスケール、世界観はそのままに、やはりロックバンドなんだな、と思わせるパフォーマンスを見せてくれる。メンバーにTMGEのウエノコウジやFULLSCRATCHのmasasaucks、toeの柏倉隆史、一瀬正和、東京事変でも活躍した伊澤一葉など実力者をそろえるため、安定感抜群。
安心して聴ける。
悲壮感のようなものを感じさせる時期もあったが、最近は細美さんが本当に楽しそうに演奏している。
モッシュが起こるようなロック曲は少ないけど、自然と体が揺れる。
個人的に注目してほしいのは柏倉隆史さんのドラムプレイ。toeの時よりドラムを激しく叩くシーンが多く、感情剥き出しで引き込まれる。

 

 

日本にthe HIATUSというロックバンドがいることを誇りに思う。
このブログを見ていただいている方はすでにご存知だろうけど、
知らない方、あまり聞いたことない方は、じっくり聴いて体感してほしい!!
おすすめのロックバンドです。

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