凛として時雨-冷たい狂気に優しく斬られる- [おすすめ邦楽ロックバンド紹介]


TK、345、ピエール中野のスリーピースロックバンド、

 

邦楽ロック界でも一際異彩を放つオルタナティブロックバンド。
TK、345、ピエール中野の三人で構成される音が紡ぎだす世界が、異次元。
何が異次元なのかというと、
・こだわり抜いた音
・予想できない曲展開
・メンバーの技術
・男女ハイトーンツインボーカル
・凡人には思いつかない超絶印象的歌詞フレーズ
といったところ。

 

本当に音がかっこいいロックバンド。
作詞作曲を手掛けるTKいわく、三人の音がかっこよくなる極限を狙って楽曲を制作しているという。
僕がロックを聴いていて「音」のかっこよさに気がついたのは、時雨のおかげ。
全てのパートが超絶技巧的だけど、スピードだけじゃなく、冷たく狂った世界観が伴ってる。
世界を表現するために、技巧的になっている。テクニックをみせるための音楽じゃない。
バンドの人数として最小のスリーピースということもあって、三人の音がしっかり聴こえる。

 

そして歌詞が、音の世界を彩っている。
「鮮やかな殺人」「I was music」「錯覚のサーカス」なんていう少し怖いけど魅力的なフレーズがバンバン出てくる。マジ、天才的。
それでいて「ネコが幸せに嗚くから」(TK in the 夕景)なんてフレーズも轟音に乗ってやってくる。
i’mperfect[凛として時雨]
#4[凛として時雨]
still a Sigure virgin?[凛として時雨]

こういったフレーズがTKと345の男女ツインボーカルによって聴こえてくるのが癖になる。
歌詞カードはじっくり読むべき!

 

そして、やはり特徴的なのが、ギターボーカルTKの甲高い声。
そしてそれによって345の声の「かわいさ」が際立つ。女性ボーカルの中でも飛びぬけた良い声!
TKの声が嫌で受け付けないなんて人も多いかもしれない。一方でこれが癖になるっていう人も多い。
いや、100%癖になる!

凛として時雨 / I’mperfect [おすすめロックレビュー・感想]
凛として時雨 / still a Sigure virgin? [おすすめ邦楽ロックレビュー・感想]

 

この尖った歌詞とハイトーンボイスが「一般的な感覚」で受け入れられるか不安で、人におすすめするロックバンドというよりは、自分が一人で気に入ってるバンドっていう立ち位置だったかもしれない。
でも、あえて一般的な人におすすめしたい。
実は、めちゃくちゃポップだから。
ロックだけどポップ。何がポップなのかよくわからないけど、実は聴くのに難しい作品でもないと思う!
こういったバンドが大人気なのは、そのポップさたるゆえでしょう!!

 

あとはやっぱりライブ!
時雨の作品は音源が完成系じゃない。と言って、ライブが完成系でもない。
常に進行していて、その経過を収めたのが音源であってライブ。
だから、ライブの生もの感がやばい。
三人で構成されるロックに、ライティング(光の演出)が加わる。
逆光が多かったり、三人が見易くなるライティングじゃない。三人が陰になってそれがもう、鳥肌。
三人の感情剥き出しのプレイも含め、視覚的な効果が本当にかっこいいし、別世界。持ってかれる。
こんな感じ。
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#4[凛として時雨]

 

 

それでいてピエール中野の笑えるMC。
昔は下ネタも多く放送禁止用語も平気で出てきてた(今は大人の事情でなくなってるが、それはレコード会社のソニーミュージックは関係ないとのこと)。
全力で笑いを取りに行ったかと思えば、再び轟音が鳴る演奏へ。
ピエールの超絶ドラムが際立つ。

 

本物のライブバンドがここにいる。
とにかく中毒性がやばい。
一過性じゃない。治る気も全くしない。
本当に大好きなロックバンド。超おすすめ。

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